昨日、午前十時の映画祭で「ネットワーク」を見てきました。
全米に系列局を持つ大手テレビ局が、視聴率をめぐる狂躁を過激にエスカレートさせていく様を描いたブラック・ユーモア作品です。
物語は、低視聴率を理由に降板を告げられた男性キャスターが、自身の番組で自殺予告をし、更にテレビがいかに偏向し欺瞞に満ちているかと、「ぶっちゃけトーク」を炸裂させるところから始まります。
報道部門は大騒ぎとなりますが、企画部門の女性プロデューサーは視聴率を稼ぐ好機と睨み、当該の男性キャスターを「社会の真実を語り、怒りの声を上げる者」に仕立て上げようと画策する・・そんな話です。
この映画は脚本がとてもよく練られていて、テレビ局の視聴率至上主義に留まらず、さまざまな社会のいびつさをストーリーに織り込んで鋭く風刺しています。
特に、IBMなどの巨大IT企業が全世界でビジネスを展開しており、そこには国境など無く、国家やイデオロギーといった価値観は既に過去のものとなっている。グローバルなビジネスこそが世界を形成しており、それが社会の真の姿であると喝破しています。
まさに現代社会そのものであり、1976年という約半世紀も前に作られた映画とはとても思えませんでした。


良識や報道倫理などハナから持ち合わせない視聴率至上主義の女性プロデューサーをフェイ・ダナウェイが演じています。三白眼のそのお顔にはなんの迷いもなく、すがすがしささえ覚えます。

企画が大当たりし得意絶頂のフェイ様。ちなみに、フェイ・ダナウェイはこの作品でオスカーを受賞しました。
(備忘)
京成ローザのイースト3のF列で見ました。ちょうど良かったと思います。