行人日記@はてな

昼の休みに今日見る雲も 頼りない雲 流れ雲

「パピヨン」

「パピヨン」のリバイバル上映を見てきました。

粗筋は、仏領ギアナの刑務所に労働力として移送された囚人たち。その中にスティーブ・マックイーン演じるパピヨンと、ダスティン・ホフマン演じるルイがいます。過酷な環境での労働により囚人たちが次々と死んでいく中、パピヨンは脱走を試みては失敗します。この映画では、自由を得るために、執念深く脱走を繰り返すパピヨンのしぶとい生き様が描かれています。

S・マックイーンは、強くてカッコいい男の役柄が多いですが、この映画では少し違っています。いつ洗ったか分からない布きれ一枚の囚人服を身にまとい、無精ひげにまみれた顔は明らかに弱っていますが、目だけは充血してギラギラしています。脱走の罰として独房に監禁され、虫を食べてなんとか生き続けるなど、心身ともに極限に陥った生身の男を演じています。

一方でダスティン・ホフマンは、知的ですが腕っぷしはからきしで、パピヨンとは正反対の大人しい温和な男という役柄ですが、ベテラン&大スターのマックイーンに圧倒されない存在感を示しており、年の差もキャリアの差もあるマックイーンとのコンビを対等に演じています。上手い人は若い頃から本当に上手いんだなと驚かされました。

物語は、前半が刑務所を脱走するまで、後半が脱走後の逃避行が描かれていますが、前半はリアルでとても面白かったのですが、後半は、逃避行の途中でのハンセン病患者の島や裸族の村の人々との交流など、現実感が薄い冒険譚のようなエピソードが続きます。折角前半で描いたギリギリのリアリティが、後半で崩れてしまっていて勿体なく感じました。

ネタバレなので書きませんが、ラストはすごくカッコいいと思いました。名シーンですね。

(備忘)

シネマート新宿のスクリーン1のI列で見ました。スクリーンからの距離は丁度よかったです。


「おまえがいるから絶望を超えられる」。そんな内容では無かった気がしますが。このポスターも、映画の描写に比べて清潔過ぎて嘘くさいです。


独房から顔を出す死にかけのパピヨン。ちょっぴりユーモラス。

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