行人日記@はてな

昼の休みに今日見る雲も 頼りない雲 流れ雲

「ライムライト」

昨日、映画「ライムライト」を見てきました。

ドキュメンタリー映画「チャップリン」の公開にあわせ、昨年末から全国でチャップリン監督作がリバイバル上映されています。

私は「ライムライト」が未見でしたので、いい機会なので見てきました。

色々なことを感じた映画でした。

──

チャップリンが演じるカルヴェロは、かつて名声を築いた喜劇役者ですが、年老いた後は観客から忘れ去られ、安下宿で一人で暮らしています。

彼は、自殺を図った若く美しい女性テリーを助けます。彼女はバレエダンサー志望でしたが、脚を自由に動かせなくなり絶望していました。

カルヴェロは、脚が動かない原因はテリーが過去に負った心の傷のためと知り、精一杯励まし、人生というものを語り勇気を出すよう諭します。

そんな話です。
(「死と同様、生きることも避けられない」という言葉が印象的でした)

正直、ストーリーは同じようなやり取りが何度も繰り返されるなど、やや冗長で慌ただしい印象を受けました。

ですが、とても悲しさと優しさを感じさせる物語でした。

カルヴェロは、未来あるテリーが挫折を乗り越えてバレエに復帰することを願い、その成功を自分のことのように喜びます。

テリーは、自分を勇気付け希望を抱かせてくれたカルヴェロに感謝し、再起が叶わず悲しみにくれる彼を懸命に励まします。

老いて忘れ去られる喜劇役者と、華々しく成功していく若いダンサー。

対照的な二人ですが、お互いが相手に向ける優しさ、思いやり、そして愛。それらが全編に満ちた映画だと思いました。

また、これは個人的なことかもしれませんが、主題曲「テリーのテーマ」が印象的でした。

この曲はとても有名で、映画音楽の多くのオムニバスCDに収録されており、私も若い頃から聴き続けてきました。

映画では、テリーが踊るバレエの楽曲としてこの曲が使われていました。

映画館の音響で、スクリーンに映し出されるテリーのバレエを見ながら聴いていると、自分でも分かりませんが何故か感激してしまい、堪えきれませんでした。


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「テリーのテーマ」。バレエを踊るテリーと、その成功を喜ぶ道化姿のカルヴェロ。

またこの映画では、カルヴェロが見る夢として往時の彼の芸のシーンがあります。

当時チャップリンは、「独裁者」や「殺人狂時代」など、社会への皮肉やメッセージ性が強い作品を発表していました。

ですので昔のパントマイム芸から離れて久しいのかな?と思いきや、動きも軽やか、全く衰えておらず普通に笑えました。


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当時63歳だったチャップリンの「ノミのサーカス」。字幕が無いと分かりづらいですが、2匹のノミに仕込んだ芸を披露するという設定です。

この他にも、サイレント時代の喜劇王、バスター・キートンと共演し、サイレント時代を懐かしむようなドタバタ芸も見せてくれます。

ファンにとっては嬉しい限りですね。

映画を包む雰囲気、音楽、チャップリンの芸、バスター・キートンとの共演。色々と感慨深いものが詰まった映画だと思いました。

(メモ)

キネマ旬報シアターのスクリーン2、F列で見ました。スクリーンからの距離は丁度良かったです。


JR柏駅から徒歩2分程度の場所にあるキネマ旬報シアター。


クラファンなどの支援への感謝のオブジェが飾られていました。


閉館が回避されましたので、今回もまたリクエストしておきました。いつか採用してもらえる日が来るのでしょうか・・。

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