
映画「私のすべて」を見てきました。
*以下、【【ネタバレあり】】です。
主人公のモナは、知的障害を抱える三十代の息子ジョエルと二人で暮らしていますが、ジョエルは、同じく知的障害を持つ女性と恋愛関係になり女性は妊娠します。
モナも相手の両親も大変なショックを受けますが、二人が愛し合っており、子供を望む気持ちが強いことを理解し、出産することを受け入れる・・。そんな話です。
知的障害を持つ二人が子育てをするには、公的支援や周囲の手厚いサポートが不可欠と思われますが、この映画は、現実面のハードルよりも、モナの内面に焦点が当てられています。
モナが置かれた状況はとても複雑ですので、受け止めがズレているかもしれませんが、感じたことを書きます。
モナは、ジョエルという、自分の庇護下にある、自分の言うことを素直に受け入れる存在と居ることを心地良く感じており、この時間がずっと続けばいいと思っていたのではないでしょうか。
その一方で、「普通」ではない息子を一人で育ててきたために、ずっと、特に女性としての自分を犠牲にしてきたという相反した思いも抱いていたように思えます。
またモナは、結婚して子供を育てたいという二人に対し、現実面のハードルを予想しつつも、それが二人の幸せならば、親として叶えてあげたいという気持ちだったのではないでしょうか。
その一方で、モナは自分から自立しようとするジョエルと摩擦が生じ、頻繁に衝突し、幸せを願う気持ちと相反したネガティブな感情も抱いていたように思えます。
このような、息子ジョエルの幸せを願う気持ちと、一方でこれまでの関係が変わることによる困惑、戸惑い、悲しみが、モナの中で、矛盾したまま混沌としているように思いました。
実際、妊娠判明後のモナの行動は、衝動的というか理解し難いものがありました。
例えば、ジョエルと旅行に行った先で、モナが目を離した隙に、ジョエルはどこかに行ってしまい行方不明となります。
モナは、警察に届けを出しますが、自分ではなく別れた夫の連絡先を書き、自分は恋人と会ってセックスに耽ります。
それは、モナはもう限界であり、ジョエルを別れた夫に押し付けて、自分は全ての面倒を放棄して解放されたい、ということのようにも思えます。
矛盾した気持ちを抱えるモナ。自分がモナの立場になったらどう行動するのでしょうか。正直、想像するのが難しいですね・・。
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予告編です。
(メモ)
ヒューマントラストシネマ有楽町のシアター2、C列で見ました。スクリーンが小さいので、CまたはD 列がお勧めです。