「讃歌」を見ました。
谷崎潤一郎の「春琴抄」が原作です。私は高校の頃に原作を読みましたが、倒錯した愛をテーマにしているものの、日本的な美しい小説という印象を受けていました。
この作品は、多少の脚色はあるものの、ほぼ原作どおりです。ただ、映像化すると原作の気持ち悪さがリアルに伝わってきますね・・。
とはいえ、この作品が原作の倒錯的&官能的な面を殊更に強調しているようには思えず、むしろ原作の世界が、元々こうだったのだろうと私には感じられました。
「春琴抄」は美男美女が主演する美しい純愛話として映像化されがちですが、この作品ではあえてそうしていないところがリアリティがあって良かったです。