行人日記@はてな

昼の休みに今日見る雲も 頼りない雲 流れ雲

「恋はやさし野辺の花よ」

田谷力三の「恋はやさし野辺の花よ」が聴きたくなって、ツタヤ・ディスカスで、大正から昭和初期の流行歌が収録されたオムニバスCDを折角なのでまとめて借りました。

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関係ない雪村いづみやデューク・エイセスも混じっていますが・・

大正から昭和初期は、浅草オペラ、ジャズ・ソング、そしてエロ歌謡などが流行した時代ですが、この頃に流行した歌には「恋はやさし野辺の花よ」や二村定一の「あほ空」「君恋し」などの名曲もあるものの、全体的には、混沌、雑多、下品といった印象で、「なんでもアリ」な無秩序さを感じます。

映画「天井桟敷の人々」で、天井桟敷の観客席の身なりの汚い客たちが、大声で騒ぎながら演劇を楽しんでいる様子が描かれていましたが、当時の浅草を中心とした興行も、それに通ずる雰囲気があったのかもしれませんね。


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田谷力三72歳の歌声。見事だと思います。声量が多いし姿勢も安定していて、とても若々しく見えます。

恋はやさし野辺の花よ
 
作詞:小林愛雄
作曲:フランツ・フォン・スッペ
 
恋はやさしい 野辺の花よ
夏の日のもとに 朽ちぬ花よ 
熱い思いを 胸にこめて
疑いの霜を 冬にもおかせぬ
わが心の ただひとりよ
 
胸にまことの 露がなけりゃ
恋はすぐしぼむ 花のさだめ
熱い思いを 胸にこめて
疑いの霜を 冬にもおかせぬ
わが心の ただひとりよ