ビリー・ワイルダー監督の「アパートの鍵貸します」を見ました。20年ほど前に一度見て今回が二度目です。
主演はジャック・レモンとシャーリー・マクレーンです。
ニューヨークの大企業を舞台に、会社の上役に取り入るため、アパートの自室を浮気の密会場所として提供する男をジャック・レモンが演じています。
その上役は、妻子があるにも関わらず、会社の中で可愛い女子社員を探しては浮気を繰り返しており、シャーリー・マクレーンが演じるエレベーターガールも、本人は本気の恋と信じつつ結局はその上役に遊ばれてしまいます。
会社の上下関係や男女の関係。一枚も二枚も上手な相手を前に、無力さを痛感し深く傷付く二人がとても哀れ。ニューヨークという大都会では二人は経験不足、非力過ぎたのかもしれません。
ラストはとても感動的。一緒に別の町で再出発することにした二人の安心したような生き生きとした表情を見ていると、胸が詰まって一杯になりました。
とてもよく出来た素晴らしい映画だと思います。私にとっては生涯の傑作です。
ラストシーンで二人が見せる安心したような自然な笑顔。って完全にネタバレでごめんなさい。