行人日記@はてな

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IPO撤退

私はIPOの抽選申込と株主優待のクロス取引のため、19の証券会社に口座を持っていますが、今回そのうち14の口座を解約することにしました。

IPOと株主優待は、ほぼ無リスクな代わりに大変な争奪戦となっていて、私のように限られた資金しか持たない者がそれなりのリターンを得るには大変な労力が必要となります。

例えばIPOの場合、あるIPO案件について、最初に「抽選に申し込める証券会社」と「各証券会社の抽選スケジュール」を確認します。次に申込みに預かり金が必要な証券会社の場合、仮条件が決まったら「預かり金の入出金スケジュール」を作成します。そして申込期間が始まったら、必要な資金をスケジュールどおりに入金して抽選に申し込み、落選したら出金して他の証券会社やIPO案件の資金に回します。このような作業を、各証券会社、各IPO案件についてひたすら繰り返します。

文字で書くと何が何やら分かりませんが、当たらないのが当たり前のIPOでは、当選確率を上げるために「いかに抽選の申込口数を増やすか?」が重要であり、抽選スケジュールが重複している複数のIPO案件がある場合、いくつもの証券会社の間で頻繁に資金を移動させながら抽選に申し込みむことになります。特に決算月の12月や3月は、例年10〜30件のIPO案件が集中するため、極めて複雑な入出金スケジュールとなります。

IPOでこのような作業を行いながら、株主優待の資金も確保し、株主優待の金銭価値と手数料・貸株料を比較しながらクロス取引を行うため、スケジュール表や管理表を入念に作成しなければとても対応できません。

私は2016〜2017年頃にIPOと株主優待を始めて約5年間にわたって上記の作業をせっせとやってきましたが、もうすっかり面倒くさくなってしまい、昨年は一件も参加しませんでした。今後も少なくともIPOは参加しないと思いますので、IPOのために保有していた証券口座を今回まとめて解約することにしました。

ちなみに集計してみたところ、約5年間の累計で、IPOは249万円、株主優待は51万円の利益を得ていました(手数料、税差し引き後)。


証券会社の口座解約書類


IPOの自作スケジュール表。2021年3月のものです。着色している部分が各IPO案件の上場までの日程であり、これに基づき各証券会社が抽選スケジュールを定めます。3月はこのように沢山のIPO案件が集中するため並行して抽選に申し込みますが、上手くやり繰りしないと資金が不足します。