谷崎潤一郎の「細雪」の古本を買いました。
私は「細雪」を高校生の頃に読みました。第二次大戦前、まだ世の中が不穏な空気に包まれる前の、大阪の旧家の四姉妹の日常を描いた小説です。文学小説というより大衆小説的で、古き良き時代を描いた物語としてとても華やかで面白く、文庫で3冊の長編ですが夢中になって読んだのを覚えています。
今回買ったのは、1983年に映画化された際の、岸惠子、佐久間良子、吉永小百合、そして古手川祐子が四姉妹を演じた写真をカバーとした文庫本です。四人とも私の好きな女優で、高校生の頃にも古本屋でこのカバーの文庫をたまたま見つけて買い、「奇麗だなー」と思ってとても大事にしていました。
その後、引っ越しを繰り返す中で捨ててしまい、勿体ないことをしたと残念に思っていたところ、今回たまたまネットオークションで見つけたので買った次第です。
今はこれだけ長い小説を全編読む根気は残っていませんが、時々つまみ食いするように、ところどころ読み返してみたいなと思います。