シネマート新宿で「悪魔のシスター」(デジタルリマスター版)を見ました。ブライアン・デ・パルマ監督の初期のスリラー作品です。
あらすじは、主人公の女性ダニエルの周辺で凄惨な殺人事件が起こります。犯行の一部を偶然目撃した女性記者が真実を探るうちに、ダニエルがシャム双生児として生まれ、妹のドミニクとの分離手術を受けていたという過去に行き着く・・、そんな話です。
ここまでは予告編から分かる内容であり、この映画には更なる秘密があるのですが、それほど意表を突く秘密ではなく、映画の割と早い段階でその内容が想像付きました。そんなわけで、全体的に意外性のないストーリー展開が続き、いまいち物足りなく感じました。
重要な役どころである女性記者も、騒々しくてキャラが魅力的とは思えないうえ、核心に迫りつつも肝心なところでしくじるという、ドジでコミカルな(または見ている側をイラつかせる)描かれ方をしていて、作品の緊迫感を削いでいたように思います。
なんというか、観客を本気で怖がらせるつもりがないのかな?と思いました。上に書いた秘密も、たいして引っ張らずに中盤でサラリと明かされますし。最初の殺人シーンが良かっただけに、その後の女性記者の空回りの連続がとても邪魔くさく思えて・・。
デ・パルマ監督の物語の異常性を強調する演出や、キンキンと神経に障るバーナード・ハーマンの音楽など、傑出しているところもあると思うのですが、肝心のストーリーには残念ながら引き込まれませんでした。
(備忘)
今回はシネマート新宿のスクリーン1のI列で見ました。ちょうど良い位置だったと思います。
映画が始まるまで時間があったので新宿の街をブラブラしてました。写真は東口の猫。どうして立体的に見えるのでしょう🤔️
東急歌舞伎町タワーの17階から眺めた新宿の街並み。