行人日記@はてな

昼の休みに今日見る雲も 頼りない雲 流れ雲

「熱いトタン屋根の猫」

「明日に向って撃て!」と一緒に、「熱いトタン屋根の猫」も見てきました。こちらは初見です。以下、ネタバレ沢山ありです。

ポール・ニューマン演じる主人公は、仕事を辞めて酒浸りの毎日をおくっており、エリザベス・テイラー演じる妻に対しては極めて冷淡で、まるで懲罰のように夜の生活を拒みます。

というわけで、最初は夫婦関係の話か?と思ったのですが、実は妻を拒否し続ける背景には、(ホモセクシュアルと思われる)親友の自殺があり、そうかと思ったら話はいつの間にか「エデンの東」のような父と息子の関係に移り・・と、「いくつものテーマが混ざり込んでるが、一体どれがメインなんだろう?🤔」という感じでした。

「熱いトタン屋根の猫」というタイトルは、夫に拒否され続け欲求不満に身悶える妻、という意味のようなので、夫婦関係がメインのように思えるのですが、途中でその話はどこかに行っちゃったかのようなビッグ・ダディの存在感・・

最期は、それぞれのわだかまりが氷解されるハッピーエンドでしたが、ホモセクシュアルなのに妻との夜の生活を復活させるって現実的にアリなのだろうか?(それはハッピーなのだろうか?)と、疑問が残りました。

同じテネシー・ウィリアムズの戯曲を映画化した作品でも、「欲望という名の電車」に比べるとリアリティに欠け、映画としての出来はちょっとイマイチかなと思いました。

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