アカデミー賞、「ドライブ・マイ・カー」が国際長編映画賞を受賞しましたね。素晴らしいことだと思います。
作品賞にもノミネートされていたので、「まさか一昨年の『パラサイト』のようなことが実現するのでは・・?」と内心ハラハラしながら期待していたのですが、さすがにそれはありませんでした。それでも、ノミネートされただけでもすごいことだと思います。
福島市で「ドライブ・マイ・カー」を見てから2カ月が経ちましたが、印象に残っているのは終盤の劇中劇「ワーニャ伯父さん」のシーンです。
打ちひしがれたワーニャ伯父さん(西島秀俊)に対し、ソーニャ(パク・ユリム)が「人生はとてもつらく悲しいもの。それでも私たちは生きていくしかない」と、韓国手話で優しく包みこむかのように諭します。
(セリフは適当です。こんな内容だったと思います。)
映画のテーマとも重なってとても感銘を受けましたし、美しいシーンだと思いました。客席から劇をじっと見つめるみさき(三浦透子)の姿も印象的でした。
とてもいい映画だと思いましたので、アカデミー賞を受賞したことが嬉しいです。
ところで、今回の授賞式では、ウィル・スミスによるビンタ騒動があったとのこと。
「ドライブ・マイ・カー」の嬉しいニュースが、こんな騒ぎのニュースに埋もれてしまうのは残念なことです。
行為の是非はともかくして、自身の一世一代の晴れ舞台を、自らの手で汚してしまったウイル・スミスも気の毒だと思います。
多くの人たちの喜びに水を差す、誰にとっても残念な出来事だと思います。