柏市のキネマ旬報シアターで、「映画けいおん!」と「映画 聲の形」の山田尚子監督の二作品を見てきました。
映画けいおん!
「映画けいおん!」を見るのは2回目です。前回はBlu-rayを買って見ました。
内容は、テレビの「けいおん!!」最終回の前日譚で、下の2つのエピソードで構成されています。
・軽音部5人でロンドンに卒業旅行に行くエピソード。
・唯たち4人が、後輩の梓へのプレゼントとして「天使にふれたよ」を製作するエピソード。
一度見ていますし、ストーリーも他愛ないものですので、改めて何かを感じることはなかったです。
正直に言えば、唯たちは普段どおりドタバタと楽しいやり取りをしているのですが、舞台がロンドンだと場違い感があり、馬鹿っぽく見えてしまいました(ごめんなさい)。
また、旅行中の唯と梓の絡みも気になりました。
旅行中、飛行機の座席やホテルの部屋は、律・澪・紬の組と、唯・梓の組の二組に分かれます。
このため梓は唯と24時間行動をともにし、唯の天然で面倒な言動にいちいち付き合わされ、さらに「あずにゃん、あずにゃん!」と頻繁に構って来られます。
私が梓だったら、さすがにウザすぎて、この旅行を機に唯を本気で嫌いになってしまったかもしれません・・。
楽曲の演奏シーンはとても良かったです。
卒業ライブ、「U&I」のシーン。キラキラしています。普通の人には真似できない、唯の天性の資質を感じます。
映画 聲の形
小学校に転入してきた聾唖の少女が、激しいいじめを受けて怪我をし、転校してしまいます。
いじめの主犯格だった少年は、他の生徒たちからその罪を一身に負わされ、孤立し、今度は自身がいじめられるようになります。
この映画は、そんな過去を持った少年と少女が高校生になって再開し、交流するようになる、そんな話です。
少年は、高校に進学してからも同級生の顔をまともに見ることが出来ず、クラスで孤立しています。「自分は死んだ方がいい人間だ」と思い詰めています。
一方で少女は、「自分がいると周囲に迷惑を掛けてしまう」、「周りの人たちを傷付けてしまう」という、自己否定的な思いを強く抱えています。
この映画では、少年と少女が、お互いの交流や、かつての小学校の同級生らとの再開をとおして、過去のつらい経験に「捕らわれた心」から、解放されていく姿が描かれています。
重いテーマがしっかりと描かれており、とても説得力のある成長物語でした。率直に傑作だと思いました。
(聾唖の少女を、学校はなんのサポートもせずに生徒らに丸投げしていて、さすがに非現実的だと思いましたが、そこは目をつむった方が良いのでしょう)
(備忘)
キネマ旬報シアターでは、スクリーン3のG列で見ました。スクリーンが小さく少し遠く感じました。F列がちょうど良さそうです。また、スクリーン3でもやはり前の人の頭でスクリーンの一部が隠れてしまいました。
映画の終わりが20時過ぎで、柏から水戸市のアパートに帰るには遅かったので、漫画喫茶に宿泊しました。